子どもの心

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お子さんの思考力を育てましょう!

 私が幼稚園に勤務していた時の話です。園児がしゃぼん玉遊びをしていました。すると、ある女の子がしゃぼん玉の液に泥を入れているではありませんか。「何やってるの!汚いでしょ。」と言うのを必死にこらえて、「何で泥を入れてみたの?」と笑顔で聞いてみました。すると思いもしない答えが返ってきました。

1 「泥だらけのしゃぼん玉」が意味するものとは?  

 その女の子はシャボン玉がとてもきれいなのが嬉しくて、何度も何度もシャボン玉を飛ばしていました。そのうち、せっかく作ったきれいなしゃぼん玉がすぐに消えて無くなってしまうことが悲しくなってしまったそうです。そして、何とかして固いこわれないしゃぼん玉ができないかと必死に考えたそうです。すると、あんなにぐちゃぐちゃな泥で作った泥だんごがびっくりするくらい固くなったことを思い出したそうです。同じような丸い形をしていたから結びついたのかもしれませんね。そこで、泥を入れれば固くなるのではないかという考えにたどり着いたということでした。何と素晴らしい発想力でしょう。

2 子どもに考える楽しさや素晴らしさを味わわせよう!

 この女の子は自分なりに目標をもって、それを達成するために一生懸命考えたのです。しかも、その考えは微笑ましくもあり、子どもなりにですが論理的ですらあります。そのことをしっかり受け止めて、「すごいね。」「よく考えたね。」と褒めてあげたら、きっとその子は考えることが楽しくなるでしょう。もっともっといろいろなことを工夫してみようと積極的になるでしょう。そして、そういう積み重ねが子どもの思考力を高めていくのだと思います。
 そして最後に、「それでどうだったの?」と子どもに聞いて、「その方法ではうまくいかないことを自分で見つけたんだね。」と褒め、泥を入れるのは不衛生であることは教えてあげればそれでいいのです。「失敗は成功のもと」1つの失敗を通して、その方法が間違っていることや新たな知識を得るのです。もしも、最初に「何やってるの!汚いでしょ。」と怒ってしまっていたら、女の子の考えや考えたことを称賛することもなかったでしょう。「自分はいけないことをしてしまった。」とその子はもう余計なことはしないようにしようと思うでしょう。それでは考える芽を摘んでしまうようなものです。

3 子どもに考えさせるタイミングとは?

 子どもは大人に比べれば稚拙で間違えた考え方をしたり、うまくできなかったりするのは当然です。しかし、そういう時こそが子どもの思考力を高める絶好のタイミングです。お子さんが予想もしないような何かをやっていたら、「どうしたの?」「何やってるの?」と優しく聞いてみてください。怖い顔で聞いてしまったら、お子さんは「まずい、怒られる。」「これはいけないことなんだ。」と察して、何も言わなくなってしまいます。よく、「何考えてるの!」と大声で言っておきながら子どもの考えを聞かない。また、そう言っておきながら、最後は「何も考えていないんだから。」(いったいどっちなの?)と言うお母さんもいます。
 また、お子さんが何か失敗をしてしまったら、お子さんを怒る前に、「どうしてそうなってしまったのか?」また、「どうしたらよかったのか?」「これからはどんなことに気を付ければいいのか?」等、優しくお子さんの考えを聞いてみましょう。その上で足りないことがあれば、教えてあげればいいのです。
 どちらの場合も「考えの良さ」や「自分で考えたこと」を褒めてあげてください。そして、「次はがんばってね」という励ましの言葉をかけてあげてください。
 大切なことは、「お子さんが考える機会をたくさん作ってあげること」「お子さんの考えをしっかり聞いてあげること」だと思います。

 

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