子どもの心

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お子さんの表現力を高めましょう!

 思考力と同じくらい、いやそれ以上に大切だと思うのが「表現力」だと思います。小さいのにしっかりと自分の考えを言える子もいれば、何も言えずにもじもじしてしまう子もいます。「おはようございます。」のあいさつ一つとっても、1年生だからできない子が多く、学年が上がっていけばできるようになるというものでもありません。1年生でも初日から大きな声で堂々とあいさつできる子もいれば、6年生になってもあいさつができない子もいます。この差はどこからくるのでしょうか?「恥ずかしさ」が原因なのでしょうか?

1 お子さんの気持ちに共感しながら、話を聞いてあげましょう!

 子どもは本来、「認めてもらいたい」「褒めてもらいたい」という欲求が強く、楽しかったことや嬉しかったこと、自分ががんばったことは話したくなるものです。私たち大人だって同じですよね。自分の気持ちをわかってもらえる、受け止めてくれるという相手にだったら饒舌になりますよね。この「うん、うん。」「わかる。」「へぇ、それからどうなったの?」とその時のお子さんの気持ちに共感しながら聞くということが大切なのだと思います。とにかく、自分の気持ちをわかってくれている、同じように喜んでくれているという安心感をもたせることが大切です。そして、「話が聞けてよかった。」「楽しかった。」と言ってあげたら、お子さんはますます話をしたいと思うようになるでしょう。その際、注意することは、内容的に「あれっ?」と思うようなことがあっても、絶対に途中で口を挟まないことです。また、言い方が多少間違っていたり、うまく言えなかったりしても、その都度注意をしないことです。とにかく、お子さんに気持ちよく話をさせてあげましょう。どうしても言いたいことがあったら、「楽しかった。」の後にそっと言ってあげればいいのです。

2 絶対に怒らずに、まずはお子さんの話をしっかり聞いてあげましょう!

 よかったことや楽しかったことはともかく、問題なのは、お子さんが「怒られるようなこと」や「失敗」をしてしまった時です。もちろん内容によっては、ガツンと間髪を入れずに注意をしなくてはいけないこともあるでしょう。しかし、「お母さんに言ったら怒られる。」ということが分かっている中でお子さんが言ったことに関しては、まずは怒らずにお子さんの話をしっかり聞いてあげましょう。そして、話をしてくれたことを褒めた上で、更に「そのことについて自分はどう思うのか。」「これからどうするのか。」を聞いてあげましょう。子どもなりによく考えながら言葉を選びながら話をしてくれるのだと思います。その上で足りないことがあったら、付け足してあげればいいのです。
 よく、「うちの子どもは学校のことを全く話してくれない。」「他のお母さんから聞いて初めて知った。」という言葉を耳にすることがあります。これは受け皿の問題だと思います。お子さんが「言ってよかった。」と思えるかどうかが大切なのだと思います。

3 お子さんに話をさせる機会を増やしましょう!

 小学校の担任をしていた頃、お子さんに質問をしたのに、いつのまにか隣にいるお母さんが答えるという場面がよくありました。また、せっかくお母さんがお子さんに質問をしておきながら、待ちきれず「お前、〇〇なんでしょ!」とお母さんが答えてしまっているということもありました。これでは、お子さんの表現力を高める機会を奪ってしまっているようなものです。挙句の果てに、「お前は本当にはっきりしないんだから。」「お前は話が下手なんだから。」などと言おうものなら、お子さんに「自分は話すのが苦手なんだ。」と自覚させるようなものです。もしかしたら、恥ずかしさという感情はこのあたりから生まれてくるものなのかもしれません。
 「子どもはけなすと本当にけなしたようになる。」のではないかと私は思っています。逆に、多少上手に言えないところがあっても「お前は本当に話すのが上手だね。」と言ってあげたら、お子さんは話すことに自信をもつようになるでしょう。

4 お子さんに変なプレッシャーを与えない!

 幼稚園の園長をしていた時、毎朝、門の所に立って子どもたちを出迎えていました。すると「ほら、園長先生にきちんとあいさつをしてね。」「大きな声ではっきり言ってね。」という言葉が遠くから聞こえてきます。もちろん、あいさつは習慣ですし、それはとっても大事なことだと思います。けれど、それですんなり言えてしまうお子さんはいいのですが、それが逆に「プレッシャーになってうまく言えず、トラウマになってしまうお子さんもいます。そういう子のお母さんには、お子さんにプレッシャーを与えないで、まずはお母さんが私とさわやかにあいさつを交わし、「あいさつすると気持ちいいなぁ。」とお子さんに言ってあげてくださいとお願いしていました。そして、「私とお子さんの信頼関係ができたら絶対に言えるようになるから、気長に待ちましょう。そして、できたらうんと褒めてあげましょう。」と伝えていました。そうすると楽しみが一つ増え、できた時の感動はより大きなものになります。
 「きちんと言ってほしい。」「よいところを見せたい。」というお母さんの切なる願いはよくわかりますが、一度の失敗が命取りになることだってあるのです。

 

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